ここが、暮らしの場となる未来を
先週から引き続いて、炭材の木寄せ。
先週運びきれなかったものを運ぶ日だ。
今日は林さんと2人で作業。
前回ほとんど運んでいたので、軽トラ3往復で運び終わる。
並べられた炭材。
これを、明日は炭窯に入れられるよう木割りを行う。
今回切ったところは距離にすると15メートルくらいか。これから、時間をかけてきれいにしていくことになるだろう。
炭焼きは、楽しいし、やっていて意義深い。
しかし、これで対価を得ているわけではないので、いかんせん、忙しくしている中の隙間仕事にならざるを得ない。
仲間の時間がなければ、何とかやりくりして行うしかない。
やりたいこと、やるべきことがあっても、それをうまく実践できていない。
そんな中、何気なく手にとった本。
いつか、すべての子供たちに――「ティーチ・フォー・アメリカ」とそこで私が学んだこと
- 作者: ウェンディコップ,Wendy Kopp,渡邊奈々,東方雅美
- 出版社/メーカー: 英治出版
- 発売日: 2009/04/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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"Teach For America"というNPOを作った女性の本だ。この団体は、学生が大学を卒業してからの2年間を、全国の小中学校に派遣され先生となるという事業を展開している。最貧困地域では教育が不十分であり、これを解決することがアメリカを発展させるというビジョンをもって取り組んでいるのだ。
現在も活動は継続していて、アメリカで目覚ましい成果を上げ、日本でも似たような取り組みがあるそうだ。
教育については、私も塾講師をしていても常に問題を感じていて、なんとか解決したいと思っているのだけど、今日書きたいことはそのことではない。
著者のウェンディ・コップは、この本の中でビジョンを語ることに加えて、自分がいかに資金獲得に奔走したかについて語っている。
ほとんど寝ずに、仕事していることもしばしば。
「アメリカは寄付文化が根付いているから、寄付だけでやっていける」ということがよく語られるが、それほど甘いものではなさそうだ。
寄付をもらうことは、それに対して自分の事業をどう説明するか、共感を得て寄付を得るか、その道筋が語られている。
自分に引きつけて考えてみると、今の生活を維持することに汲々としていると言われても仕方のない現状。「それをやることは難しい」などと理屈をつけて、実行に移していないだけのような気がする。
どのようにして共に働く仲間を見つけるか。
どのようにしてビジョンを実現するのか。
それが、取り組むべき問題だ。
油断大敵なできごと
今日は、藤本家の裏の倉庫に木がかかっているので、それを伐採して、掃除するのが午前中の仕事だった。
パッと見て、これまでの木よりは硬くなさそうだし、枝も太くなかった。
たまたま、いつも使っているヘルメットもなかったので、イヤマフ(消音用耳あて)のみで仕事を始めることにした。
倉庫の屋根に登って、どんどん小枝を切っていく。
チェーンソーも小さい方を持って来たので、軽々と動かして、調子がいい。
倉庫にかかっている枝を切り終えると、屋根を掃いてから木の本体部分に移る。
幹は太くても15センチくらいなので、なんてことはない。高いところは、木に登って、切り落としても屋根に落ちないように考えて作業する。
1時間ほど作業した頃。
何気なく、土手の方に伸びていた直径10センチほどの枝を切ろうとした。
チェーンソーの刃が噛まないように気をつけて、ゆっくり切る。さあ、終わり、と思った瞬間、
ドン!
と頭の上から枝葉が落ちて来て、頭に衝撃を与えて土手に倒れかかった。
私の切った枝に、数年前の大風で折れた別の木の太い枝がかかっていたのだ。
実は、その木が折れていたのは知っていたし、折れている部分も確認していた。しかし、その枝が私の切った枝にかかっているかどうかまでは見ていなかった。切ってしまった後ではわからないのだが、もしかしたら切る前によく見ていたらわかったかもしれない。
幸い、当たった枝はさほど太くなかったのと、イヤマフをしていたおかげで、ほんの少し衝撃が和らげられて、何も怪我はしなかった。
でも、とても怖かった。
ヘルメットは簡易なものが王国にも用意してあるし、しかも今日はそれを作業場まで持って来ていたのに、しなくても大丈夫だろうと装着していなかったのだ。
今、これを書いていても、思い出すと恐ろしくなる。一瞬の油断が、命取りだ。みんなに、「気をつけて」と言われていて、自分でも意識しているはずなのに、それでも油断していたのだ。
またまた徒然草からだが、まさに「高名の木登り」状態。後少しで終わる、というときが一番危険という話だが、今日の出来事はまさに作業に区切りがつく瞬間に起きた出来事だった。
明日も、これからも作業は続く。
きちんと基本動作を確認して、自分も周りの人も傷つけないように作業しよう。
無事でよかった、とひとりごちる今日の1日。
I want to keep in touch with you , Thailand people!
2泊3日に渡ったタイの人々の民泊も今日が最終日。
いつもは私が感想を話すのだが、今日は次女が話すことに。子供が言うと、それだけで場が和む。
お役目ご苦労!
髪飾りは今回のお土産でいただいた。
今回来たタイの人々は、本当に慎ましやかだった。
いろいろな国の人を受け入れさせてもらっているけど、国によって人々の性格も違うように感じる。お国柄、とはよく言ったものだ。そう決めつけるのは良くないけど、実際違いが感じられるのは面白い。
最近はほとんどの人がSNSをやっているので、離れても、離れている気がしない。思い出が常に更新されて行くような感じだ。
いつか、我が家を訪れてくれた人を訪ねる旅に出てみたい。
昼から、長女の友達が遊びに来た。
ちょうど、なめこの駒うちをやろうと思っていたので、4人で行う。
原木は王国でもらって来た桜。なめこには桜が良いらしい。
1人でインパクトドライバーも見事に使いこなす次女。めざせLove Farmer !
なめこは、2回目の挑戦となる。
1回目は失敗してしまい、全く出てこなかった。
今年は成功したい。
徒然草を読んでいたら、「寸暇を惜しんではならない」みたいなことが書いてあって、共感してしまった今日の1日であった。
ちょっと日本人向けにマイルドなタイ料理
タイの民泊2日目。
午前中は大山千枚田で餅つき体験、昼からは習字体験をして、それぞれ思い思いの漢字をかいてきた。
その後は、車で30分弱のスーパーに行って夕食のための買い物。
もちろん、全ての食材が揃うわけではないので、ないものをあるもので補う。
帰宅して、早速食事作り!
料理好きな子もあまり得意でない子も、それぞれ話し合って進めている。
タイを出発して今日で6日目だから、そろそろタイ料理が恋しくなる頃だろう。
40分ほどで、12人前の料理が完成!
パッタイと。
トムヤンクンが完成!
義母と子供達が辛いのが食べられないので、
少し辛さを控えてくれたらしい。
でも、とても美味しかった!
日本のスーパーで揃う食材でこれだけのものができるなんて驚きだし、大満足だった。
車でスーパーまで往復する間、いろんな話をした。学校のことや将来の話など。それぞれが夢を持っていて、聞いていてとても楽しかった。
チェンマイに行ったら象に乗れるみたいなので、いつかぜひタイに行ってみたい。
Homestay from Thailand!
今日から日曜日まで、タイからの女子高校生7人が我が家に宿泊する。
妻が今cafe enや直売所「みんなみの里」で販売しているケーキやジャム、お米などを並べていた。
最近バルーンアートで遊び始めた子供たちの作品を飾ると、なんかいい感じ。
少しずつ、こんなふうにやれることをやっていきたいと思っている。今は、この農家民泊を工夫していくことがテーマだと思っている。
夕方、ようやく彼らが到着した。
高校で日本語を学んでいる子が3人いて、簡単な日本語を話せる。簡単、とは言っても十分日常会話ができるレベル。日本人の先生もいるようだが、タイ人の先生が教えてくれているとのこと。
今回も含めて、海外からのお客様はJenesysという、日本の外務省のプログラムの一環として来日している。アジアを中心に、若者を招いて日本について知ってもらおうというプログラムだ。
だから、日本に関心を持っている人たちがとても多い。その上、英語のレベルはほぼ完璧に近い。それは、今回は高校生だが、中学生であっても、どの国の人々も非常にわかりやすい英語を話す。いったい、なぜこれほど英語がうまいのだろう?もちろん、国によって訛りはあるのだけど、外国人である日本人にとっても、十分理解できる英語なのだ。
私も、せめて彼らくらいは話せるようになりたい、と地道な努力は続けている。少しずつできるようになっているけど、まだまだだ。
本当ならタイ語も勉強したいくらいだが、さすがに手を出すのは厳しい。発音も、文字も難しすぎる・・・
夜に塾講師の仕事があるので、私は彼らとは2時間ほどしか一緒にいられなかった。
今日の夕ご飯は民泊定番の餃子鍋。みんなで手作りしよう!というと歓声が上がるほどノリのいい人々。
たくさん食べてくれたみたい。
明日は大山千枚田での体験プログラムを経てから、地元のスーパーに行って、タイ料理を作る予定。楽しみ〜。
いたちごっこであっても
「今日は、ワイヤーメッシュを張るよ」とミツヲ氏から声がかかった。
写真は、Yaeちゃんが鉄棒を打ち込んでいる様子。
王国の第一農場には、昨年の冬の初めに畑の全面にワイヤーメッシュをはって、イノシシの侵入を防いでいた。
ワイヤーメッシュというのは、細い鉄棒で編まれている柵のことだ。
一枚が約2メートルの幅がある。
ところが、昨年末からイノシシの侵入がさらに激しくなり、土手を崩して、道をぼこぼこに掘り上げるようになってしまった。
このままでは、車が通れなくなってしまうことにもなりかねないので、今度は外周にワイヤーメッシュを張ることにしたのだ。
3人で150メートルを張り切った。
手前が今日張ったもの、奥の小さく見えているのが昨年初めに張ったもの。
寒い中頑張って張ったのだけど、この作業が対症療法に過ぎないことはみんな分かっている。
しかし、狩猟免許をとって、なんとか数を減らそうというところまで進めない。
考えとしてはあるのだけど、もう一回免許をとる意欲がないし、毎日罠を見にいく気にもなれないのが現状。
とすれば、今できることをやるしかないというわけだ。やりたいこととのジレンマで思い迷っている。
誰かやってくれないかな?なんて他力を頼んでいる状態だ。
とにかく、いたちごっこであってもできるだけの対策を取らないと、という日々。
ところで、来週末は王国のイベントです。
味噌作りと、新年会を行います。
サポーターでなくても参加できますので、ご関心のある方は是非!
私たちは、空間をつくっている
昨日に引き続いて、炭焼きのための木寄せ。
結構たくさん伐ったことと、田んぼがぬかるんでいたために、午前中で全てを片付けることはできなかった。
作業をしながら、林良樹さんが、
「一緒にやれる友達がいるって本当にいいなぁ」と言った。
私たちは、ただ、炭焼きをしようということで集まっただけなのだが、心の奥底では、この地域で暮らすことを楽しみ、素敵な空間を作ろうとして過ごしている。同じ心を持った人々で共に作業をしていくことで、心がこんなに穏やかになるなんて。
困ったことが起きても、なんとかやってゆける気がしている。
残念ながら、作業は来週に持ち越しになってしまった。
実際の炭焼き作業は、2月13日月曜日から行うことになった。やってみたい方は是非ご連絡くださいね。
夜は、妻と週末から受け入れる民泊について話をした。
今回は、タイから高校生が7名、二泊三日で我が家に泊まる予定。
いつも考えていることなのだけど、彼らにとっては日本の農家に泊まる体験が一生に一回の体験になることがほぼ確実だから、できるだけここでの体験を素敵なものにしてもらいたい、ということだ。
何か特別なおもてなしができるわけではないが、「あなたたちが来てくれるのを待っていました。短い時間ですが、自分の家にいるみたいにリラックスして過ごしてくださいね。そして、私たちにあなたたちのことも教えてください」という気持ちで接している。
民泊を始めたのは今から6年前だが、私はその前からずっとこういう受け入れ仕事が好きだった。
そもそも、鴨川にくるきっかけも、「多くの人が集まる場所を作りたい」という思いがたままた加藤登紀子さんに出会えたことで実現したのだし。
今は、小中学生をはじめとして、海外からの研修の人々が宿泊してくれるようになっている。
鴨川市農家民泊組合としての受け入れが主体なので、一般のお客様を受け入れることはほとんどしていないのだが、いつかはやりたい。
ひとつひとつ、暮らしを積み重ねていくことで、私たちは空間をつくっているのだ。
炭焼きでも、自宅でも、自然王国でも、塾講師でも。たくさん、工夫のできる場所がある。そう考えたら、自分はなんて楽しい暮らしをしてるんだろうと思うのだ。