楽喜舎日録

2013年1月から始めた「楽喜舎」(らっきしゃ)の日録。日々の暮らしからみえてくるものを発信します。日々実践!

里山帰農塾フォーラム終了しました。


里山帰農塾フォーラムが終了しました。
定員を大幅に上回る100人以上の人が来てくれました。
わずか100人規模のイベントと言ってしまえば
それまでですが、大きな勉強になりました。


高野孟さんの話は、知識労働が主体になった現在、
田舎暮らしをするのは遁世ではなく、
今から新しいことを始めるのだ、少なくともこれまでの
1,5倍は生きてやろうという意欲的な話と、
もうひとつは、私にもあてはまるのですが、
団塊ジュニアたちの生き方です。
『格差社会』という言葉がはやっていますが、
団塊ジュニアたちは、父母の世代とは異なる
新しい価値観を見つけ、生きていこうとしているという話です。


次は、増刊現代農業編集長の甲斐良治さんの話です。
定年帰農の流れもさることながら、
若者たちが直感を持って農村に入っていっている、
都市では実感しにくい自分の居場所、役割が
実感できるという話でした。
藤本さんの生前最後のインタビューをしたときに、
『ポジションがわかればミッションがわかる』
という言葉を述べていたこと、その言葉が今
農村で具現化しているということを話してくれました。


鴨川自然王国代表理事であり、大山千枚田保存会理事長である
石田三示さんからは、都市住民を受け入れる側からの話がありました。
従来は、農村の人々は都市に負けているという認識が強かった、
しかし今はむしろ都市の人々に負の遺産とされてきたものの
価値を教えられている。
藤本さんが20年前に言い始めた、
『農村との親戚づきあい』を追求していきたいという話でした。


加藤登紀子さんの話が始まりました。
他の3者とも共通する視点でしたが、生き方に多様性が
出てきている、『これからどうやって生きようか』と考えて
いる人々が増えている。
そして、『農的生活』とは、自分の手で生み出す、そういう能力を
身につける生活だ、という定義づけをしてくれました。


質疑応答でも真剣な応酬が交わされ、
進行を置き去りにしてパネリストたちでマイクをまわしあって
話し始めたりとずいぶん盛り上がりました。


トークが終わってからの懇親パーティーでは、
みなさん食べる時間も惜しんで交歓を深めていました。
私も王国会員さん、帰農塾に参加した皆さんをはじめ、
初めて参加してくださった参加者の皆さんと
少しだけ話をすることができました。


短い時間でしたが、これからの関係を作るうえで
いい機会となりました。
都市農村交流というならば、都市住民を
農村に呼ぶだけではなくて、農村からも積極的に
都市に赴くべきだとの意を強くしました。


実は、このフォーラムに参加したことで、
帰農塾に申し込んでくださった方がいます。
少しでも参加者の皆さんに新しい風を吹き込めたのかな
と思うと嬉しくなってきました。


東京での企画は大変かもしれませんが、
一回どかんとイベントをやってみたいと思いました。
そのときはどうぞご参加お待ちしています!