楽喜舎日録

2013年1月から始めた「楽喜舎」(らっきしゃ)の日録。日々の暮らしからみえてくるものを発信します。日々実践!

小川町探訪記


23日、24日と埼玉県小川町に行って来た。
ずっと前から行きたかったところだった。
今回、かんぺー・しいのの旅日記
かんぺーさんがぜひおいでよ!と誘ってくれたので
勇躍、一路埼玉へと向かう。


東武東上線に乗り込み、Kaiさんから薦められた
論座1月号http://opendoors.asahi.com/data/detail/7764.shtml
(池袋のジュンク堂でやっとみつけた)を読む。
格差というより貧困というほうが精確だと、
特集は述べていた。
知らなかった現実が、そこにはあった。
自分の現場との乖離を感じ、呆然とした。


終点小川町駅で下車。
かんぺーさんが笑顔で待っていてくれた。
ミツヲさんと車に乗り込み、
家まで送ってもらう。
アパート住まいだが、大家さんに
梅畑のあいたところを借りて
野菜を育てている。


写真は、伐採業者からもらったチップを
米ぬかと交互につめ、水をかけて
堆肥を作るために踏みしめている様子だ。
(写真では飛んでますが!)


畑を参観した後は、お昼ごはんだ。
有機野菜食堂@nifty:@homepage:エラーへ連れて行ってもらった。
パスタランチを頼んだのだが、900円とは思えない量で、
とても満足だ。薄味で、ゆっくりかめば
味がじんわり伝わってくる。
小川町の有機農家から野菜を仕入れているので、
安心、安全でしかもおいしい。


その後は、いよいよへ。

絵とき 金子さんちの有機家庭菜園

絵とき 金子さんちの有機家庭菜園


普段は、これを見ながら作付けなりを考えているのだ。
話で聞いていただけの霜里農場。


陳腐な言い方だが、一つの有機農家のあり方が、
そこには示されていた。
スペースを有効利用して、
鶏舎、合鴨の池、ビニールハウス、
ガラス温室、作業小屋などが作られていた。
ここにはバイオガスプラントも備え付けられているので、
エネルギーまで自給することができる。


金子さんは朴訥とした方で、穏やかな感じの人だった。
奥様の友子さんは明るく、話も面白かった。
オープンマインデッドな人とは、この人のことを
言うのだと思った。


畑は、思っていたよりは広くなかったが、
デザインがすばらしかった。
作付けの仕方、にんじんの管理、
紙マルチとチップを使ったたまねぎの栽培など、
初めて見るものが多く、真似したくなった。


買うかどうか前から迷っていた

写真でわかる金子さんちの有機家庭菜園

写真でわかる金子さんちの有機家庭菜園


も、思わず購入。
帰宅して、妻と一緒に勉強しようと思う。


実はこの日は、霜里農場の従来の研修生全てが
一堂に会する忘年会の日だった。
その場に、少しだけお邪魔させてもらった。


会場にいる20人以上の人ほとんどが
有機農家として自立しておられた。
この姿は、すばらしかった。農業をしている、という
自信に満ち溢れていた、といってもいいだろう。


こんな場にいれて幸運だった。
自分たちにも活かしていけそうな気がする。


翌日の昼は、晴雲酒造という酒蔵が経営する
自然処 玉井屋http://www.kumagaya.or.jp/~seiun/tamaiya/MENU.html
で食事。
ここでも、さっきのわらしべ同様、
有機農家たちから仕入れた野菜で調理してある。
この町では、有機農家たちが生きていける環境が
作られているのだ。
「鴨川にはあまりこういう店がないなぁ」
というぼやきがでたけど、もしないなら、
自分たちで作ればいい。
ここまでなるためには、30年前に小川町で、たった一家族から
有機農業を始めた金子さんの活動に思いをいたさねばなるまい。
そんなにすぐに形になることはないのだろう。


昼食後は、麦雑穀工房マイクロブルワリー
ヴァイツェンというビールを飲む。
ほんわかした味だ。口の中に、ゆっくりと幸せがひろがっていった。
一般にはキレのあるビールが好まれるのだろうが、
ここには麦芽100%の味のあるビールがある。
後味も良く、なんだか元気になれそうなビールだった。


今回は、かんペーさんの案内で、小川町を堪能させてもらった。
鴨川市とは風土も違うし、もちろん土質もまったく違うのだけど、
違うからこそお互い学んでいけるんだと思う。


自分には、鴨川自然王国という現場がある。
この場で、自分を成長させ、周りの人も幸せにできるような、
そんな仕事をしていきたいものだ。