楽喜舎日録

2013年1月から始めた「楽喜舎」(らっきしゃ)の日録。日々の暮らしからみえてくるものを発信します。日々実践!

伝記など


藤本文庫(事務所内の藤本さん、登紀子さんの蔵書)
からの紹介です。

巨怪伝〈上〉―正力松太郎と影武者たちの一世紀 (文春文庫)

巨怪伝〈上〉―正力松太郎と影武者たちの一世紀 (文春文庫)


巨怪伝〈下〉―正力松太郎と影武者たちの一世紀 (文春文庫)
事務所には一冊の単行本がありますが、
文庫になって分冊されたようです。
読売新聞社社長だった正力松太郎氏を描いた作品です。
彼がどのようにして戦後のマスコミの中で
巨大な勢力を作り、影響力を作ってきたのか。
私が生まれたころにはすでに亡くなっていた人であり、
名前しか知らなかった人ですが、これを読むと
すさまじい人間力を感じます。
腹心の部下を使い倒し、すべてを自分の功績に
してしまうところなど、
『一将功なりて万骨枯る』という世界を彷彿とさせます。
藤本さんは、正力氏の事業で深い役割を果たす柴田秀利氏と
少し関係があったようで、彼の著作も置いてあります。
戦後マスコミ回遊記〈上〉 (中公文庫) 、 戦後マスコミ回遊記〈下〉 (中公文庫)
こちらはまだ読めていないので、読んだらコメントする予定です。


正力氏とは時代は違えども、現在にまで独特の芸術を
残した人を描いた、

北大路魯山人〈上巻〉 (中公文庫)

北大路魯山人〈上巻〉 (中公文庫)

 
北大路魯山人〈下巻〉 (中公文庫)


魯山人もすさまじい人でした。
美味しんぼ」の海原雄山のモデルともなっている人ですが、
実際の魯山人のほうがすごいと思います。
食と芸術に対する恐ろしいまでの執念は、
「はぁ、そこまでやるんですね・・・」としか言いようのないものです。


上下巻とも、一気に読んでしまいました。
魯山人の出生の秘密、それを軸として回転する激しい、
関わる人を不幸にしてしまう人生がきめ細かく描かれています。
引用されている文章が、古いままなので若干読みにくいのですが、
それはひとえに私の国語力のなさであると、反省してしまいました。


こんな形でこれから藤本文庫の中から読んだ本を
紹介していくつもりです。